常温硬化型無機質コ−ティング剤   プ ロ テ ク ト


   [特長・機能]                           [用 途]
   
■ 無公害                            ■ 医療・福祉施設
   ■ 結露防止                           ■ 公共施設・店舗
   ■ 超耐候                            ■ 学校・教育施設
   ■ セルフクリ−ニング・静電防止               ■ 商業ビル・マンション
   ■ 防カビ・抗菌                         ■ 工場・研究所
   ■ 熱放射・省エネルギ−                   ■ コンピュ−タル−ム
   ■ 空気浄化・消臭                       ■ 地下施設
   ■ 不燃・耐熱                          ■ 健康住宅


       C O N T E N T S

  1.常温硬化型無機質コ−ティング剤とは
                     
  2.無機系コ−ティング剤について

  3.無機系塗料と有機系塗料の比較

  4.無機系塗料とは

  5.セラミックス系コ−ティング剤の特長

  6.プロテクトの機能
  
 有機とは、無機とは

    有機とは炭素化合物や水素化合物を主体にした生命体を構成するもので、燃えた時に二酸化炭素を
   発生する物質です。

      無機は炭素や水素を含まず、その他の物質を主体とする化合物で、二酸化炭素を発生しません。
    但し、炭素そのものや二酸化炭素などは無機物に分類されています。
    エタノ−ルや石油は燃えると二酸化炭素が発生しますので有機物です。
    水素や金属などは燃えても二酸化炭素が発生しないので無機物です。


    一般的に無機系コ−ティング剤と称して販売されているコ−ト剤はシリコ−ン樹脂を結合材としている商品で、
   シリコ−ンは無機系に属するが性質は殆ど他の樹脂と変わらず静電気特性が他の樹脂類より劣るため汚れ易い。

     プロテクトはシリカを結合剤としているので耐候性に優れ、最高1600℃の高温までの耐熱性を持ち不燃である。
      静電気防止効果に優れ汚れの付着も少なく、付着した汚れも簡単に落す事が出来ます。



 1.常温硬化型無機質コ−ティング剤とは・・・
         
  ▼ プロテクトとは無機結合剤(シリカ)を使用した常温硬化型コ−ティング剤です
        
    無機系コ−トは有機系コ−トと比較して紫外線による劣化がなく、耐久性が格段に優れていることは以前より
   知られていましたが、高温加熱しないと硬化しないため既設の現場では使用出来ませんでした。
    (工場の生産ラインで高温焼付けして生産される素材のみに使用されていました)
    このため、今までは既設現場には無機コ−トが使えず、有機系コ−トを使用せざるを得ませんでした。
    また、現在まで有機塗料メ−カ−が無機コ−トおよびセラミックスコ−トなどと称して販売している商品は、
   大部分が有機塗料成分に無機成分を混入し硬化剤を添加して硬化するものでプロテクトとは違います。
    また、これらの中には無機成分の含有量が数%程度のものもあります。
  
    一方、プロテクトは100%無機成分のコ−ト剤で、有機・無機ハイブリッドコ−トであっても有機成分の
   含有量は10%以下と低く、常温(約20℃)でも硬化するため、既設の現場にも使用出来るようになりました。
    そしてタイル・石材・コンクリ−ト・塗装壁面・鉄・鋼板・ガラス・アルミ・ステンレス・木材・樹脂(FRPなど)・
   繊維・紙など、幅広い材質に使用出来、耐用年数も5〜15年というロングライフコ−トです。

    このように従来の有機系コ−ト剤は有機質である限り物性変化が機能的に進み、また、紫外線や大気中
   物質などにより塗膜が劣化するため、経時変化の程度により数年ごとの塗り替えが必要になります。
    これらの欠点を補うために、物性変化の少ない無機高分子化合物を利用した無機コ−ト剤があり、プロテクト
   はケイ素化合物などの無機化合物と機能性を付加させる充填剤を水やアルコ−ルの溶剤で液状にし、常温
     (約20℃)で硬化することに成功した画期的な次世代型コ−ティング剤です。


                                   
                                        ・・・・・・アルカリ金属塩
                                        ・
                                        ・・・・・・ジルコニアシリコン
                                    ・・・・・・
                                    ・   ・・・・・・金属アルコキシド
                                    ・   ・
          結合剤(バイン゛ダ−)・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・水性シリケ−ト
                                    ・
         (塗膜主要素)                    ・・・・ハイブリッド
            +
          溶    剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アルコ−ル・キシレン・水
            +
          充 填 剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・無機顔料・体質顔料・炭化物 他
            +
          添 加 剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・酸・分散剤・レベリング剤・硬化触媒



 

  2.無機系コ−ティング剤について・・・
                     
     既存塗料メ−カ−の無機系コ−ト
    

1)殆どが樹脂系結合材を使用し、
   充填剤・顔料に無機質素材を使い、

『無機系コ−ト剤』

『セラミックス系コ−ト剤』

として販売されているもの。


耐温熱度が低く(殆どが400℃以下)燃焼もしくは
炭化する。

結合材が紫外線の影響を受けるため、耐候性も
従来の樹脂塗料と大差ない。

静電気特性や汚れ性についても結合材成分が
樹脂のため、無機質充填剤により多少の改善は
見られるが、従来の樹脂塗料と大差ない。



2)シリコ−ン樹脂を結合材とし、充填剤・
   顔料に無機質素材を使い、

  『無機コ−ト剤』

 として販売されているもの。


シリコ−ン自体は無機系に属するが、燃焼性・
耐候性に優位性はあるものの他の性質は殆ど
ほかの樹脂と変わらない。

静電気特性が他の樹脂類よりも劣るため、逆に
静電気による汚れの付着が著しく、汚れが落ち
にくい。

撥水性が高いため、他塗料との併用や上塗りが
出来ず、メンテナンスなどに困難さが生じる。



3)水ガラスを結合材として使用し、

 『無機コ−ト剤』

 として販売されているもの。


含浸用コ−ト剤として、従来から耐熱性を目的と
して使用されている(鋳物の砂型の凝固剤など)。

水に弱く、一般のコ−ティング剤と同じ多用途の
使用範囲に利用するには困難である。


 ( 常温硬化型無機質コ−ティング剤 プロテクト )


4)無機結合材を使用した常温乾燥対応

 『無機コ−ト剤』

 『無機に樹脂成分を数%含む無機質系

コ−ティング剤』

として販売されているもの


            プロテクト


結合材自体が無機の分子間結合を利用している
ため、耐候性が高い(20〜30年以上)

樹脂を含む複合コ−ト剤でも耐熱性は高く、400〜
600℃以上で最高1,600℃までの耐熱性を持ち、
不燃・無煙(樹脂を含まないものは最高,000℃)。

静電気特性が良く(殆ど静電気を帯びない)汚れ
付着も少ない。

また、付着した汚れも簡単に落ちる。

各種の触媒物質を混練する事で種々な機能を持った
塗膜が出来、その効果を外部に対して長時間安定的
に発揮出来る。

(樹脂結合材の場合は隠蔽されてしまい、触媒の
効果を外部に対し発揮することは殆ど困難である)



 3.無機系塗料と有機系塗料の比較


       無機系塗料
     プロテクト


               有機系塗料
     (樹脂コ−ト剤)


耐  熱  性

優れている

(平均400℃以上・最大2,000℃)

劣る

(一般に150℃までで分解)


燃  焼  性

なし(不燃)

燃える(有毒ガス発生)


塗膜の経時変化

(耐紫外線性)


殆ど変化しない
QUV10,000H以上
紫外線の影響を受けない

 
経時的にチョ−キングなど劣化
する
QUV10,000H〜2,000Hで
劣化、またはそれ以下



耐 劣 化 性

優れている

紫外線、バクテリアなどで劣化


硬     度

極めて強い

(鉛筆硬度9H以上)

弱く、傷がつきやすい

(鉛筆硬度4H以下)



防  汚  性

汚れにくく、汚れが簡単に落ちる

汚れが付きやすく、落ちない



耐油・耐溶剤性

殆ど変化なし

潤油、溶解などあり



耐 薬 品 性

優れている

特殊なものを除けばやや弱い


耐 塗 膜 性

やや劣る

(下地処理の方法で大きく差が出る)

優れている

(作業性の自由度が大きい)

塗 膜 屈 曲 性


      屈曲性はあるがやや劣る
  (金属、熱膨張追従は問題ない)


             優れている

膜 の 厚 さ

透明 1〜3μm
カラ−膜 50〜80μm
厚膜不可

75μm以上
厚膜塗装可能

美  装  性

やや劣る

優れている

大気・水質汚染

(公 害 性)

殆どない

大気汚染、水質汚濁、悪臭の
原因となる

廃 棄 公 害 性

殆どない

あり

耐 静 電 性

静電気を帯びない

静電気を帯びる

機 能 性 付 与

充填剤に触媒を利用することにより、各種機能性膜が出来、長期間安定的に防カビ・抗菌・静電気防止・汚れ防止・大気汚染物質分解が出来、人体、動植物に対し無害

触媒を利用しても隠蔽してしまうため、効果成分を混練しても殆ど表面には現れず、各種機能性膜を作ることは困難

作 業 性

塗膜形成に有機系塗料に比べ時間がかかる。

下地素材とのマッチング・塗料の選択、施工方法などを考慮したデリケ−ト な施工が必要

取り扱いの軽易さと、施工方法には相当の幅を持っており、優れている





 

 4.無機系塗料とは・・・


  (1)物性が安定している
       
無機高分子の結合エネルギ−は、有機高分子の結合エネルギ−に比較して大きく、熱や光などの物理エネルギ−に
     対して安定しています。

     [ C−C結合に代表される有機高分子結合エネルギ−84.9Kcalmol ] 
   [ 無機高分子結合のSi−O結合のエネルギ−は106Kcal/mol ]

  (2)紫外線による影響が少ない
    
地上に到達する太陽光エネルギ−の波長は3000Å〜5000Åと言われ、そのうち4000Å以下が紫外線と呼ばれて
   います。

    有機高分子の吸収域は2800Å〜3500Åで無機高分子の吸収域は2200Å以下のため、有機高分子が紫外線を吸収し
   ラジカル分解を起こすのに比較し、無機高分子は紫外線を吸収せず通過させてしまうため、紫外線による影響がない。

  (3)分子結合によって凝縮する
    
無機高分子は大気中の水分などと化学反応を起こして塗膜を形成します。
    加水分解型の金属元素結合においては、O基やH基を離脱しながら凝縮するため、凝縮力が全方向に分散(結合方向
     不定)されます。

    そのため、分子(元素)結合でありながら定型的な結晶とならず非結晶体となります。
    例えばス−パ−セラミックスのCRB1−92は、専門的には塗布後の乾燥過程において水性金属酸化物ゾルの存在下に
      あるアルコキシシランが加水分解すると同時に重縮合反応を生起してゾルを生成し、さらに反応が進行してゲルすなわち
      オルガノポリシロキサン化合物の透明性の高い非晶質で硬度が高く、耐候性・耐薬品性に優れた膜を作ります。

  (加水分解反応)

   RSi(OR)+3HO → RSi(OH)+3ROH

   (縮合反応)

   RSi(OH)3        → RSiO3/23/2


5.セラミック系コ−ティング剤の特長

  1)建物を保護し、耐久性の向上に役立つ

    コンクリ−トおよびセメント系材料の劣化原因は、外部からの酸性雨・排ガスによる酸性化・脂質を含む汚れの
堆積および内部に生じる結露水です。

  セラミック膜は非透水性で耐酸性・脂質分解性を有し、一方、乾燥性(呼吸性)に優れるため内部に結露が出来
ず、劣化原因を取り除きます。

  2)コ−ティング後、汚れが付きにくくなる

       コンクリ−トおよびセメント系材料の汚れの原因は、従来の樹脂系塗料では静電気を帯びるため汚れが付着します。
    セラミック膜は高い陽性電荷を帯びているので埃やゴミは反発して付着出来ません。
    また、雨が降ると汚れが自然に流れ落ち、雨筋汚れなども残りません。

  3)鉄部の防錆効果が向上

        鉄サビの原因は、小さな損傷による電位差が生じることにより発生します。
       セラミック膜は非透水性で呼吸性の膜をつくり、電位差による局部電池が出来ないため、防錆効果に優れています。

  4)紫外線に対して退色・変色に強く、超耐候性が向上する

        一般に塗膜を破壊する強敵は紫外線です。
       有機塗料類は290〜350μmの領域に波長域があり、紫外線の波長域と共通するため、紫外線をモロに吸収して
     分解されていきます。

       セラミック膜は220μm以上には吸収域を持っていないため、紫外線は通過してしまい膜そのものは影響を受けません。
       また、無機顔料により退色・変色が生じません。

  5)カビや藻の発生を防ぎ、抗菌性を持続する

       セラミック膜の微粒子を敷き詰めたような大表面積に包まれた銀または銅が、空気中のOH基と反応して極微量イオン化 
 します。

   この微量の銀イオンが好気性菌(殆どの病原菌とカビ類)の細胞表面に付着すると、酸化されて時間の経過により破壊され
 死滅します。

    即効性はないものの菌種を問わず効果を発揮します。
    但し、酸化に対し抵抗力の強い嫌気性菌(ビフィズス菌、乳酸菌、酵母菌などの有用菌)には効果がなく影響しません。

  6)タバコ臭・動物宗建材・家具などから発生するホルマリン臭を消臭します

    セラミック膜の微粒子を敷き詰めたような大表面積に包まれた銀または銅が、空気中のOH基と反応して極微量イオン化し
 ます。

    この微量のイオンが塗膜に接触する臭気成分(アンモニア、硫化水素、酢酸、メチルメカプタン、トリメチルアミンなど)を直ち に酸化させて分解します。 
    しかも活性炭のように能力が飽和状態になり低下することがありません。

  7)建物内外部の温度差・湿度によって生じる結露を調湿します

        セラミック膜は微粒子を敷き詰めたような大表面積により、調湿性に優れ、結露が生じにくくなります。

8)建物内部の熱放射性能の向上により、冷暖房効果が高まり省エネになります


    セラミック膜の微粒子を敷き詰めたような大表面積により、建物内部の壁対壁、天井対床で熱の吸収・放射が繰り返され、
  熱の拡散が大幅に減少するため熱効率が高まり、省エネ効果が得られます(熱放射量は放射率と放射面積の積に比例
  しますが、殆どは放射面積に左右されます)

    9)材料の表面を保護することにより、耐火性能が向上します

        セラミック膜はそのものが不燃のため通常の塗料のように燃焼・有毒ガスの発生もなく、耐火性能が向上します。


   6.プロテクトの機能

    ▼ 無公害、不燃・無煙性


プロテクトの塗膜を形成する主成分はケイ素(Si)で、ケイ素は地表上物質の26%もあり空気中の21%を占める酸素と共に無尽蔵ともいえる素材です。
また、無機質なので燃えることはなく、塗膜形成された状態では一切有害物質を含まないため無公害で、将来にわたって環境を汚すことがない自然に優しい塗料です。

▼ 超耐候性


プロテクトは無機系塗料で物性が安定した紫外線の影響を受けない超耐候性の塗膜を形成
します。
特にコンクリ−ト、石材などのセラミック系にコ−ティングした場合の効果は大きく、殆どメンテナンスフリ−になります。
また、有機塗膜にも密着し長期間性能を保持することが出来ます。(効力期間は塗料によって差がありますが、セラミックの効果を引き出すためには20μm以上の膜厚が必要になりま
す)

  1.物性が安定している

     無機高分子の結合エネルギ−は有機高分子の結合エネルギ−に比較し、大きく熱や光などの物理エネルギ−に
 対して安定しています。

   ( C-C結合に代表される有機結合の結合エネルギ−84.9Kcal/mol )
( 無機高分子結合のSi−O結合のエネルギ−は106Kcal/mol )

  2.紫外線による影響がない

  地上に到達する太陽光エネルギ−の波長は3000Å〜5000Åといわれ、そのうち4000Å以下が紫外線と呼ばれている。
    有機高分子の吸収域は2800Å〜3500Åで無機高分子の吸収域は2200Å以下のため、有機高分子が紫外線を吸収し
     ラジカル分解を起こすのに比較して、無機高分子は紫外線を吸収せず通過させてしまうため、紫外線による影響がない。

▼ 耐自然汚染性


今まで建物の外壁の防汚対策としては、汚れを含んだ雨水をはじく「撥水」というコンセプトでコ−ティング剤が開発・利用されてきました。
しかし、建物の外壁の汚れには車の排気ガス、アスファルト粉塵などの有機物が多く含まれており、これらの汚れには「撥水」よりもむしろ雨水となじみが良く、雨水の洗浄力を活用出来る「親水性」有効です。

「親水性」プロテクトを建物の外壁にコ−ティングすることにより、帯電特性により静電気による塵や埃が外壁に固着することなく、そして雨水により洗い流されいつまでも美しい建物の外壁を維持することが出来る耐自然汚染性に優れた効果を発揮します。

  (1) プロテクトをコ−ティングすると親水効果で均一な水膜が出来、汚れを浮かして雨水などで洗い流されます。
         それに比較し撥水コ−ティングは雨水の流れる部位が限定されるため、汚れは雨筋汚れとなって残ります。
 
   (2) プロテクトをコ−ティングすると、プロテクトに充填されている金属イオンによって発生する活性酸素により油分子や
         有機物分子は酸化分解され、外壁に固着しません。

   ▼  大気汚染物質分解機能


プロテクトに組み込まれているアナタ−ゼ型活性酸化チタンにより、高性能の光触媒機能性膜が出来、紫外線を受けると塗膜費用面で酸化還元反応が起き(HOが酸化されてOHが出来、Oが還元されてOが出来る)活性酸素が生じます。
この塗膜に接触するNOxやSOxまたハイドロカ−ボン(未燃焼ガソリン)などを捕らえて安定な化合物に変え、その後分解してしまいます。
例えば、窒素酸化物NOxは酸化されてNOを経て最終的に硫酸になります。
その機能は飽和状態がなく、塗膜が存在する限り持続します。

NO+O → NO        NO+OH → HNO

▼ 紫外線劣化防止


一般に塗膜を破壊する強敵は紫外線です。

紫外線は目に見える光の波長領域に続きその短波長側にある電磁波をいいます。
可視光線の波長は720nmから380nmの範囲のため、380nmより短い波長の光が紫外線であり、そのうち地上に到達する紫外線は上層大気中にあるオゾンによって300nmより短い波長は吸収されるため、380nm〜300nmといわれています。
紫外線を吸収した物質塗膜は高い励起状態に移るか解離または電離し、化学反応を起こし塗膜が破壊されます。

有機塗料類は290nm〜350nmの領域に波長域があり、紫外線の波長域と共通するためモロに吸収して膜が破壊されますが、膜は220nm以上に吸収域を持っていないため紫外線は通過してしまい、膜自身に影響を受けることはありません。

    ▼ 抗菌・防カビ性


プロテクトに組み込まれている機能性金属「銀」、「銅」が空気中の湿気分(OH)と反応して極微量(0.005〜0.03r/水1L)イオン化します。

負に帯電した銀イオン間で生じる静電気により細菌細胞膜を破壊あるいは膜を通過して酸素のOH基と結合し、酸素活性を低下させて代謝機能を阻害し徐々に細菌細胞の生育を抑制し、また、死滅させます。
このため薬剤を配合した塗料に比べると速効性はないが、菌種を問わず(菌により時間差がある)顕著な効果を示します。

但し、「銀」や「銅」による抗菌性は生育に酸素を必要とする好気性菌(殆どの病原菌を含む)真菌(カビ)藻類に顕著な効果を示しますが、酸化に対し抵抗力の強い嫌気性菌(ビフィズス菌、乳酸菌、酵母菌など有用菌の殆ど)には効果がなく影響しません。

★ 抗菌、防カビ性は塗膜の耐久性とほぼ同じで、長期間持続します。

★ 塗膜面が静電防止性になって塵や埃などの付着を防止するため、抗菌力は低下しません。
   (塗膜が抗菌性であっても、塵や埃が付着するとその上にはカビが発生します)

★ 塗膜成分に毒性がなく、また、銀の溶出量が飲料水の基準値(0.05r/L)以下(実際には 
     .01r/L)以下であり、人体、動物に対しても全く安全です。

   ▼ 抗菌性能試験                                                                
試験機関:(財)日本食品分析センタ−

試 験 菌

検 体

保 存 時 間 (Hr)

開 始 時

24

大 腸 菌

塗布加工板

.1×10

40

無塗布板

.1×10

.2×10

.4×10

M R S A

塗布加工板

.1×10

.9×10

無塗布板

.1×10

.5×10

.1×10


試 験 菌

検 体

保 存 時 間 (Hr)

開 始 時

24

48

黒 麹 カ ビ

塗布加工板

.0×10

.7×10

無塗布板

.0×10

.0×10

.2×10

青 麹 カ ビ

塗布加工板

.8×10

.1×10

無塗布板

.8×10

.5×10

.7×10

      塗布加工板・・・無塗布板にプロテクトCRBI−92を塗布した。

   ▼ 熱の伝導機構

      対流・・・流体力で比重差(温度差)により流れが起こって流体の部分と共に熱が移動する過程をいい、
               住宅では空気と共に熱が移動するので、外気の流入(ドアや窓の開閉)や建物の断熱性の影響が大きい。
     放射・・・空間を隔てて物体間に行われる熱の移動過程をいい、外気の流入や断熱性による影響が対流に比較し
               非常に小さい。

                  従って放射は熱のやりとり、即ち発生源より出た熱(冷気)は室内において壁対壁、天井対床、あるいは
               壁・天井・床対人の間で熱の吸収・放射(熱のやりとり)が無限に繰り替えされるもので、建物のすき間や
               ドア、窓の開閉による外部への熱の拡散や、天井材や壁・床材からの伝導による外部への熱の拡散が
              大幅に減少する。

     伝導・・・固体分子間の熱の移動過程のこと。

   ▼ 消臭(脱臭)性


プロテクト
に組み込まれている機能性金属「銀」、「銅」が空気中の湿気分(OH)と反応して極微量(0.005〜0.03r/水1L)イオン化し、これが酸素と結びついてラジカルを作ります。

(Ag+O→AgOO・、Cu+O→CuOO・)
そしてこのラジカルが塗膜に接触する臭気成分を捕らえて直ちに安定な化合物にして消臭し、その後徐々に分解されて最終的には硝酸、硫酸、炭酸ガスなどと水になります。

また、塗膜は長期間経過しても吸着型の活性炭のように飽和状態にならず、その性能は初期と変わらず安定的に推移します。
(但し、このような消臭機能のため空気の流れが必要であり、密室では効果が薄れます)

アンモニア臭        NH+AgOO・        → AgOONH (無臭になる)

● 硫化水素臭         HS+CuOO・        → CuOOSH

● 酢酸臭            CHCOOH+CuOO・   → CuOOCOOHCH

● メチルメルカプタン臭    CHSH+AgOO・     → AgOOSHCH

● トリメチルアミン臭     (CHN+AgOO・    → AgOON(CH

● ホルマリン           HCHO+AgOO・      → AgOOHCHO

   ▼ 結露防止(調湿性)


建物の内面(天井、壁など)にプロテクトを塗布すると、微粒子を敷き詰めたような表面積の大きさ
(ザラついた壁紙と比較して2〜3倍)耐水・耐湿性に優れた親水性の塗膜が出来ます。
この膜により乾燥性が良く、結露の発生を防止することが出来ます。
例えば天井材に塗布した場合、室内の湿度の調節が出来るとともに、特定の場所(窓際など)に水滴が生じにくくなります。

   ▼ 帯電(静電気)防止


静電気は基材に塵や埃を吸着させるため、汚れの原因となります。
これを防止するためには基材を
@導電性にする(電気抵抗10Ω以下)
A陽性に荷電する・・・の方法があります。

プロテクトは超微粒子状アルミナが陽性に荷電される性質により、塗膜自身が高い陽性電荷を帯びています。
また、着色膜の場合は充填剤に微粒状の酸化スズ、カ−ボン、金属などを使用することにより

導電性の塗膜を形成します。
そのため、陰性電荷の埃やゴミを反発して寄せ付けず、塗膜の美観性を長期間保つことが出来ます。


基   材

コ − ト 剤

半 減 期 (秒)

アクリル樹脂系塗料塗布鋼板

なし

19.

      〃

プロテクト

.

塩ビ樹脂系壁紙

なし

25.

      〃

プロテクト

.

ポリエチレンシ−ト

なし

37.

釉薬タイル

なし

180以上

  JIS(L1094−1980)の静電気測定法による。
 A法半減期測定・・・サンプルに10KVの印加電圧を30秒かけ、印加電圧を切った後の電圧を経時測定して、その半減期を求める。

    ▼ 熱放射性(省エネルギ−機構)


  建物の内面(天井、壁など)に微粒子の薄膜を形成する
プロテクトを塗布すると、微粒子を敷き詰めた表面積が非常に大きい(ざらついた壁紙などと比較して2〜3倍)放射塗膜が出来、その結果放射量が増え従来の対流を主にした冷暖房から放射を主にした伝熱機構に変わり、20%以上の大幅な省エネルギ−になります。

省エネ
    発生熱(冷気も含む)を室内に閉じ込め、外部への拡散を防止することにより効果が
  もたらされます。

    室内で遠赤外線のやりとりが行われる放射は熱の拡散を最小限に留めることが出来、
  また、壁 などへの伝導による外部への拡散が少なくなり、断熱性能の影響も小さくなり
  ます。

伝熱機構

対流%

放射%

伝導%

対流型冷暖房

60〜70

20〜30

5〜10

放射型冷暖房

25〜35

60〜70

 3〜5


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